UPDATE:2017.1.22
Kush Audioのサブスクリプション
も、買ってしまいました。一月分ですが。
おはようございます。カズキです。
先日Slate Digital VMRについてファーストインプレッションを書いてみましたが、EQをもうちょっと強化したいと思いKush Audioのプラグイン全部入り、$9.99/月も購入してみました。
VMRのEQ(主にNeve, SSL)は音質面では申し分ないんですが、実機の特性なんでしょうか、少し鋭さやパンチを作りたい時にトランジェントが鈍るような気がしていたので、場面によってはSonimus SonEQ Proを使ってました。もしかしたら以前書いたかもしれませんが、HP,LP/Low/Low Mid/High Mid/Highの5つ全て元ネタのEQが違うというハイブリッドEQで、やや重さ/ハイファイさは欠けるもののビシビシっとしたパンチ、独特なHiの持ち上げ方は特筆されるべき音質を持っています。そこそこお安いのもポイント。
とはいえそのややローファイな感じがSlateの出音とあまりかみ合わない印象で、アナログながらハイファイな出音を持つことを知っていたKush Audioがリリースしている2つのEQに目をつけ、$9.99/月という出しやすい価格にも背中を押された形です。
以前から使っていたのは2つ。
Clariphonic DSP mk2:フィルターやEQ等の内部処理をするそうですが、エキサイタ系として説明するのが一番伝わり易いプラグインです。他のEQで持ち上げるのがバカバカしくなるぐらいに綺麗なスーパーハイを出してくれます(≒いつも使いすぎてしまう…)。ローミッド周りのトランジェントや解像度も改善する印象があって、マスタリング時最初に立ち上げる定番になってます。
UBK-1:テープ系サチュレーター/コンプ/エキサイタ(?)。テープ系のサチュレーターでは決定版でしょう。チリチリしすぎるOHの質感をまとめるのはもちろん、綺麗すぎるボーカルを一度汚したり、ミッドにもうひとパンチ欲しいギターにもバッチリ。トランジェントが妙に鈍ったり過度にハイ落ちしたりといった「例のアレ」は無縁ですし、逆に「サチュレーターのくせに妙にデジタルっぽい」って事も一切ありません。右側のDENSITYつまみはほんとになんとも表現しづらい効き方(EQ系?)をしていて、この手のブログ書き泣かせで知られています。ほんとになんとも言いがたいんですが、ハイを選んでつまみを持ち上げるとなぜかちょっと抜けるし、ミッドを選ぶとすこーし厚みが出るんです。謎。
加えて、Sly-FiブランドのDeflector(レシオからしてDistressor系だと思います)は強烈な汚し系コンプなのに「ローファイ系特有の濁り」が非常に少ない、これこそモダンヴィンテージサウンドといった印象のコンプ。
これらがあまりにも頻繁に”欲しいサウンドに手が届く”ツールだったことで私が非常に好んで使うブランドです。
さてさて、今回の目当てはElectra DSPとHAMMER DSP。
ElectraはKush Audio初の製品(実機EQ)をプラグイン化したものだそうで、HAMMERは見た目からしてマスタリング用EQでしょうか。
まだ使い込むほどは使えていませんが、どちらも一度使っただけで出音の良さに驚きました。
Electraは数値が一切見えないのがいいですね(ちょっと不安にもなりますが)。HPF/ローシェルフ/ローミッド/ハイミッド/ハイシェルフのシンプルなEQです。
とにかく音が太くてパンチが出る!スネアやギター等に使ってみましたが、ローシェルフの気持ち良さは今まで出会ったものの中で一番だと思います。トランジェントの鈍りもなく、しかしハイミッドは思ったより柔らかめでした(ある意味Kushらしい…)。書きながら思ったんですが、録りの時に使う実機EQに非常に近い感覚の音が出る気がします。なんというか、加工してまーす!って感じが露骨じゃないです。逆にそれが欲しい時にはSlateが活躍してくれることでしょう。
HAMMERは某所でオススメされていた、キックの最初のEQに試してみました。3バンドなのでこれのみで作りこむのは正直難しいですが、でもこれは外せないEQとなりそうです。
音が硬いのに全く痛くならない、しかも重さもヌケも超ハイファイ!これはヤバいです(IQの低下)。ボン…ボン…と鳴っているキックをドスッ!ドスッ!と変化させるのは我々エンジニアの日常ですが、この重さを出すには他のEQだとなかなか苦労するでしょう。もちろん既に締まったキックでも他トラックに負けない存在感を出してくれるはずです。ベースやバスEQにも良さそうですね。恐らく本来の用途であるマスタリングでも出番があるかもしれません。
つまみが難解すぎて(簡単なのもまた価値ですよね)まだ真価が把握できていないサチュレーターのPusher、Neve等のカラーを付加できるTransformersはまだまだ使用回数が足りないので、ちょっとずつ勉強していこうと思います。
音がデジタルすぎていつも余計なEQやコンプを使っている人、Kush Audioメッチャ良いですよ~!
おはようございます。カズキです。
先日Slate Digital VMRについてファーストインプレッションを書いてみましたが、EQをもうちょっと強化したいと思いKush Audioのプラグイン全部入り、$9.99/月も購入してみました。
VMRのEQ(主にNeve, SSL)は音質面では申し分ないんですが、実機の特性なんでしょうか、少し鋭さやパンチを作りたい時にトランジェントが鈍るような気がしていたので、場面によってはSonimus SonEQ Proを使ってました。もしかしたら以前書いたかもしれませんが、HP,LP/Low/Low Mid/High Mid/Highの5つ全て元ネタのEQが違うというハイブリッドEQで、やや重さ/ハイファイさは欠けるもののビシビシっとしたパンチ、独特なHiの持ち上げ方は特筆されるべき音質を持っています。そこそこお安いのもポイント。
とはいえそのややローファイな感じがSlateの出音とあまりかみ合わない印象で、アナログながらハイファイな出音を持つことを知っていたKush Audioがリリースしている2つのEQに目をつけ、$9.99/月という出しやすい価格にも背中を押された形です。
以前から使っていたのは2つ。
Clariphonic DSP mk2:フィルターやEQ等の内部処理をするそうですが、エキサイタ系として説明するのが一番伝わり易いプラグインです。他のEQで持ち上げるのがバカバカしくなるぐらいに綺麗なスーパーハイを出してくれます(≒いつも使いすぎてしまう…)。ローミッド周りのトランジェントや解像度も改善する印象があって、マスタリング時最初に立ち上げる定番になってます。
UBK-1:テープ系サチュレーター/コンプ/エキサイタ(?)。テープ系のサチュレーターでは決定版でしょう。チリチリしすぎるOHの質感をまとめるのはもちろん、綺麗すぎるボーカルを一度汚したり、ミッドにもうひとパンチ欲しいギターにもバッチリ。トランジェントが妙に鈍ったり過度にハイ落ちしたりといった「例のアレ」は無縁ですし、逆に「サチュレーターのくせに妙にデジタルっぽい」って事も一切ありません。右側のDENSITYつまみはほんとになんとも表現しづらい効き方(EQ系?)をしていて、この手のブログ書き泣かせで知られています。ほんとになんとも言いがたいんですが、ハイを選んでつまみを持ち上げるとなぜかちょっと抜けるし、ミッドを選ぶとすこーし厚みが出るんです。謎。
加えて、Sly-FiブランドのDeflector(レシオからしてDistressor系だと思います)は強烈な汚し系コンプなのに「ローファイ系特有の濁り」が非常に少ない、これこそモダンヴィンテージサウンドといった印象のコンプ。
これらがあまりにも頻繁に”欲しいサウンドに手が届く”ツールだったことで私が非常に好んで使うブランドです。
さてさて、今回の目当てはElectra DSPとHAMMER DSP。
ElectraはKush Audio初の製品(実機EQ)をプラグイン化したものだそうで、HAMMERは見た目からしてマスタリング用EQでしょうか。
まだ使い込むほどは使えていませんが、どちらも一度使っただけで出音の良さに驚きました。
Electraは数値が一切見えないのがいいですね(ちょっと不安にもなりますが)。HPF/ローシェルフ/ローミッド/ハイミッド/ハイシェルフのシンプルなEQです。
とにかく音が太くてパンチが出る!スネアやギター等に使ってみましたが、ローシェルフの気持ち良さは今まで出会ったものの中で一番だと思います。トランジェントの鈍りもなく、しかしハイミッドは思ったより柔らかめでした(ある意味Kushらしい…)。書きながら思ったんですが、録りの時に使う実機EQに非常に近い感覚の音が出る気がします。なんというか、加工してまーす!って感じが露骨じゃないです。逆にそれが欲しい時にはSlateが活躍してくれることでしょう。
HAMMERは某所でオススメされていた、キックの最初のEQに試してみました。3バンドなのでこれのみで作りこむのは正直難しいですが、でもこれは外せないEQとなりそうです。
音が硬いのに全く痛くならない、しかも重さもヌケも超ハイファイ!これはヤバいです(IQの低下)。ボン…ボン…と鳴っているキックをドスッ!ドスッ!と変化させるのは我々エンジニアの日常ですが、この重さを出すには他のEQだとなかなか苦労するでしょう。もちろん既に締まったキックでも他トラックに負けない存在感を出してくれるはずです。ベースやバスEQにも良さそうですね。恐らく本来の用途であるマスタリングでも出番があるかもしれません。
つまみが難解すぎて(簡単なのもまた価値ですよね)まだ真価が把握できていないサチュレーターのPusher、Neve等のカラーを付加できるTransformersはまだまだ使用回数が足りないので、ちょっとずつ勉強していこうと思います。
音がデジタルすぎていつも余計なEQやコンプを使っている人、Kush Audioメッチャ良いですよ~!